2015年11月10日の林修の今でしょ講座は、名医がプライベートでやっているお風呂の入り方。
お湯の温度、入る時間帯、何分浸かるか?によって、医学的に大きな差が出るとのこと。
温度が1℃変わるだけで体にとっては、かなり違うそうです。
ダイエット・睡眠・風邪・美肌・体臭・疲労回復に効果がある入浴方法とは?
教えてくれるのは、温泉療法研究のスペシャリスト、東京都市大学教授&医学博士の早坂信哉先生。
睡眠~ぐっすり眠りたい日の入浴法
重要なのは、お風呂にいつ入るか?という「お風呂に入るタイミング」。
ぐっすり眠るためには、寝る2時間前に入浴すること!
体温カーブのジェットコースターを作る
人間は体温が下がると眠たくなります。
お風呂に入ることで深部体温が一旦急激に上がり、お風呂から出ることで急激に下がりますが、この落差が大きいほどぐっすり眠れます。
寝るのに最適な体温まで下がるのが、入浴後2時間くらい。
だから、ぐっすり眠るためには、寝る2時間前に入浴するのが最適。
では、どうすれば上手く体温を上げたり下げたりできるのか?
お風呂で体温を上げるために、背中をゴシゴシする
肩甲骨の周りは多くの筋肉が繋がっている場所。
背中をゴシゴシしながら肩甲骨を大きく動かすことで、数々の筋肉が活発に動き、
体が中から温まります。
入浴後、体温を下げるために、冷たい水を1杯飲む
冷たい水を飲むことで体の中から体温を下げることができ、寝付きが良くなります。
美肌になるための入浴法
美肌のための最適な入浴時間は、42℃で10分!
長い時間お風呂に浸かりすぎると、肌の保湿成分が流れ出てしまいます。
そうすると、肌の水分量が減少し、冬は特に肌荒れにつながる危険性が!
42℃で10分の入浴が美肌に最適なのは、肌の再生を促すタンパク質「ヒートショックプロテイン」が作られやすいから。
熱が加わると体がビックリして肌を修復する特別なタンパク質を作るのです。
ヒートショックプロテインを多く出す入浴法
それは、お風呂上がりにバスタオルで10分間保温する方法。
入浴後に服の上から、バスタオルや毛布をかけて体を10分間保温すればOK。
美肌のために、足の裏を入念に洗うと良いそう。
肌の新陳代謝を高めると言われる肝臓と腸の末梢神経が足の裏の中心にあるので、足裏を刺激することで美肌に繋がるとのこと。
毎日この入浴法を続けると肌が熱刺激に慣れて、ヒートショックプロテインが出にくくなるので、1週間に2回程度に留めましょう。
熱すぎる場合は中断して、水分補給を忘れないこと!
ダイエットしたい時の入浴法
最大のポイントは「入浴するタイミング」。
池谷敏郎先生はこの入浴法で15kgのダイエットに成功。
食事をとると血液中に糖や脂肪が増え、そのままにしておくと中性脂肪として蓄積されます。
そこで、中性脂肪になる前に入浴することで、糖や脂肪をエネルギーとして燃やしてしまうのが、ダイエットに効果的な入浴法。
お風呂は食事の1時間後に入る
夕食後は血液中に糖や脂肪が停滞していて、中性脂肪として蓄積される前に燃やすため。
浴槽の中で自転車こぎ運動
下半身に60~70%の筋肉が集まっています。
湯船の中で足を動かすと適度な水圧がかかり、下半身の筋肉の効率的な運動になります。
余計なエネルギーが体内から消えるので中性脂肪として蓄積されにくくなります。
水圧がかかり、カロリー消費が大きいので、1分間でも効果が期待できるとのこと。
浴槽の中で氷水を飲む
体内に入った氷水を体温近くまで温めるために多くのエネルギーを使います。
水温が低ければ低いほど体温近くまで温めるのに、より多くのエネルギーを消費するので、血液中の糖や脂肪もより多く消費されることになります。
体臭予防のための入浴法
体臭予防のカギは、寝ている間に溜まる「皮脂」。
一番キツイ臭いとされているのが、寝ている間に出た皮脂と汗が混ざって出る「体臭」です。
朝に熱いシャワーを浴びる
ぬるいお湯では皮脂が落ちにくいので熱いお湯でシャワーを浴びましょう。
朝に皮脂を洗い流しておけば、汗と混ざるのを防ぐことができます。
首の後ろを入念に洗う
臭いの元である皮脂は首の後ろから多く出ているので、首の後ろあたりをしっかり洗うのがポイント。
疲労回復のための入浴法
脳はグルコースが不足すると疲労を感じやすくなります。
血液に運ばれた乳酸がグルコースに変化して、脳に届くと疲労回復に繋がると考えられています。
しかし、血流が悪いと乳酸は筋肉に留まるので疲労が抜けません。
疲労回復には血流を良くすることがポイント。
42℃で3分間入浴して、20℃の水に20秒手や足をつけるのを2回繰り返す入浴法がオススメ。
炭酸風呂で疲労回復
お風呂のお湯200mlの場合、食用の重曹大さじ3杯、クエン酸大さじ2杯を混ぜて、お湯の中に入れると「炭酸風呂」になります。
炭酸は皮膚から吸収されます。
二酸化炭素を皮膚から吸収して血管まで浸透すると、血中の二酸化炭素が増加して、酵素不足と勘違いして血管が広がります。
通常の水道水と比べて、炭酸水は入浴後に血流が約2倍もアップするとのこと。
炭酸風呂で血流をアップさせて疲労を回復させましょう。
風邪の時のお風呂の入り方
40℃のお湯に肩まで10分浸かる入浴方法がオススメ。
38℃以上の高熱の時は控えた方が良いが、風邪の引き始めや治りかけの時はお風呂に入っても問題はありません。
40℃のお湯に10分浸かると体温は約1℃アップ。
体温が1℃上がると免疫力がアップして風邪ウイルスに対して体が強くなります。
ウイルスと戦う体の免疫細胞は、体温が37~38℃の時に活発になるので、お風呂に入って体温が1℃上がると、体の抵抗力が高まるというワケです。
さらに、ハッカ飴をなめながら湯気を吸い込むのがオススメ。
風邪の時に湯気を吸い込むと良い理由は、タンが出やすくなるから。
タンはウイルスや菌の温床なので、タンを出すことは風邪の治りを早くします。
風邪を引いた時は、湯気を吸い込みながら40℃のお湯に10分浸かりましょう。
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